8月 2017|杜のサンガ

2017年8月31日

大切な方とともに。大地に触れて祈る

杜のサンガ@Yukiです。

8月13日(日)は全国共通プラクティスの「マインドフルネスの日」でした。いつもは個人や数人のグループで瞑想を実践している日本各地の友人たちが、インターネットでつながって大きなサンガとなって一緒に実践する日です。

仙台 杜のサンガでは5名が参加。近郊から、そして遠方から、集まってくださいました。「ティク・ナット・ハン師の著作に感銘を受け、ぜひ参加したくて」との初めての方、すでに連絡を取っていて、やっとお会いできた方も。

今回は床の間側に向かって配置をしてみましたよ。これなら、もっと人数が増えても大丈夫です。鮮やかな優しい紫色のリンドウが、フレッシュな気を会場にもたらしてくれていました。


はじまりには、京都のサンガが大きな鐘の音を招いてくださいました。マイクやスピーカーを通すので、鐘の音の全てを味わうというわけにはいきませんが、それぞれの呼吸に帰ります。居合わせたお互いを見て挨拶。微笑みを交わすことでお互いが今ここにあることを確認したり、サンガの全体を見つめてみたり。

もし微笑みたくないときは、微笑まなくてOKです。サンガでは、誰か他の人とつながるために喋りつづけたり、何かアクションをしなければ、と自分を駆り立てることをしないでいいんです。

静かに心に耳を傾け、話したければ話せばいいし、黙っていたければ黙っていていい。泣きたいときには泣いていい。どのような感情を持っていても、どのようなあり方でも、そのままを受け容れてもらえる場所、それがサンガです。

くつろいで座り、アン・フーンさんの導きに合わせて、一緒にマインドフルな呼吸を実践しました。静けさが、こころの深いところから、本当の感情がのぼってくることのできる居場所をつくります。逃げこむためではなく、安心できる安全な家(自分自身)であるために--。

そうして始まりの時より、より心は穏やかに平穏さが満ちてきました。窓の外に目を向ければ、ここのところずっと雨がちだった空に、今日は少しだけ青空が覗いています。お盆の入り日に、お日様の光が訪れて。とても有難い気持ちになります。

つづいて、トゥさんの優しい声がさらに深い深い癒しの静寂へと導く「深いくつろぎの瞑想(Total Relaxation)」の時間を過ごしました。体の一部分、一部分が大切にケアされ、滞りからの解放とともに、呼吸が凄く静かでゆっくりとなって、自分がまるでたゆたう波であるように感じられました。

質問の時間に、今回はたくさんの質問がありました。ひとりの質問はみんなのための質問だなあ、とつくづく思います。どの方の質問からもアン・フーンさんの智慧の言葉が引き出されていきます。

かつて「なんだそんなことか」と思われるのを恐れて質問できなかった、あるいは逆に「こんなこと聞くなよ」って思った経験ってありませんか?自分の中にある決めつけや先入観、了見の狭さ浅さを見出したなら、浅い質問も深い質問もないのだと気づきました。

Zoom法話ではいつも、ボランティアの通訳の方が交替で通訳をしてくださいます。私たちが安心して寝っころがってプラクティスに集中していられるのも、通訳チームの皆さんの愛ある営みによってもたらされる恵みです。本当に有難うございます。

気づけばすでに13時をまわっていました。インターネット中継終了後は、杜のサンガ全員で食前の五つの祈りを朗誦し、昼食をいただきました。この食べる瞑想の時間には、本当に多くの方が新鮮な体験をしたと話してくださいます。

「こんなに一口を大切に口に運んだことって、、、人には言うんだけど、自分にはしていなかったな~」

いかに日々、食べ物をただ流し込んでいたかと。食事をとるということはとても身近な行為だからこそ、気づきを得やすいかもしれませんね。

食後は、晴れ間が見えてきたので外を歩くことにしました。近くの長命館公園までは、陽射しの暖かさを楽しみながら歩き始めました。


と・こ・ろ・が。

暖かい晴れ間を楽しみにしていたのは、私たちばかりではありませんでした。草むらの道で、思ったよりも足場が良いな、と思ったころのことです。

チクチク。痛てて。目前を黒い影がふわりと横切ります。チクチク。痛てて。あっ、モスキート参上!!!そう、彼らもまた待ち焦がれた、今このとき。

肩が、額が、ちょっとコレ献血?、、、とてもマインドフルに歩いてはいられません。いやいや、これも気づきの瞬間か。私たちは笑いあって、お互いの周りを思いやりの手で払いながら、公園を一周しました。速足の、歩く瞑想でした。

会場へ戻り、気持ちを取り直して(笑)「歌いましょうか♪」。
持参した人は楽器を手に車座に。今日はなんと三線とウクレレの伴奏で~す。


『リトリートへようこそ』に掲載されているチャンティングや、プラムビレッジの歌を、伴奏にのせて Singing Meditation♪ 南国の楽器同士だから音色が合うんでしょうか?初めての合奏でしたが、耳にも心にも優しく、楽しく。

本日のセットリスト;

・Breathing in Breathing out 呼吸の歌
・In Out Deep Slow 吸って吐いて
・I Have Arrived ここについた
・Happiness is Here and Now 幸は今ここ
・No Coming No Going 来るもなく去るもなく
・We are all the leaves of one tree 僕らは木の葉っぱ*
・Come and Sit ここに座ろう*
  *「リトリートへようこそ」には掲載されていません

☆Special Song☆
・Pocket ポケット by Memi


たっぷり歌って、聴いて。音楽、歌声、鐘の音には、心に響いてくる特別な力がありますね。自分の子供の頃に思いを馳せたり、大切な人の存在を感じたり。

今日はお盆の入り日です。近しい故人の方や、ご先祖、先人たちを身近に感じやすい時節。その方々と一緒に、おいしいお茶とお菓子をいただきました。私たちがおいしいお茶を一口いただくとき、たくさんの先祖たちも一緒になっていただく。私たちがおいしいお菓子をほおばるとき、愛しい人もともに味わっている。

ここまででも充分に盛りだくさんのマインドフルネスの日でしたが、13日の開催を決定した時から絶対に行なおうと決めていたプラクティスがありました。「大地に触れる瞑想(Touching the Earth)」です。Ioriさん手作りの、素晴らしい香りのする蝋燭に灯りをともして、5回、大地に触れました。大切な方たちを招き、委ね、受け取り、とても静かで力強いプラクティスとなりました。

胸に迫るもののあった今日一日。
幸せは今ここ、ともに。

●来月以降、年内の「全国共通プラクティスの日」の予定は次の通りです。
9月10日(日)
10月8日(日)
11月5日(日)
12月3日(日)

Joyful Harmony,
Yuki

2017年8月8日

Singing Meditation in the rain

杜のサンガ@Yukiです。

8月7日(月)は『仙台 杜のサンガ』独自開催のDOM(マインドフルネスの日)。夏休みに入り、台風のニュースが頻繁に流れる中で雨がちな天候のこともあってか、本日の参加は1人。そっか~、エェ(TωT)マア、ヒトリデモヤルンデスケドネ。

雨を纏ったクローバー

この日の雨は降ったりやんだりがずーっと続くという感じで、始終ぼうっとした森の眺め。こんな天候も、瞑想的時間を過ごすにはピッタリなんです。太陽の下では解放感や清々しさを、雨空の下では内省や慈悲の深まりを、滋養とすることができます。

公園は人影もまばら。キャンプ場の舗装路を中心に、傘をさしながら本当にゆっくりと、歩く瞑想を行いました。一歩一歩、呼吸をする。心と身体がひとつになって、全てを潤す水の慈しみが、私の周りの時空に沁みわたるようです。

平和に歩む”一歩”

青々とした芝生で何かをつついているカラスの群れ、ヒラリヒラリと飛び回るセキレイ、雨の道を冒険するミミズ、つややかに開くキノコ。とどまることを知らず流れつづける沢音、雨が止むと途端に鳴き始めるアブラゼミ、高らかに歌い上げる野鳥の声。

凛と美しくほほえみかけるたくさんの花たち、「チュパッ!」と水音をたててアピールする鯉。五感が豊かに刺激され、いのちを謳歌する大きなエネルギーの流れとして今あることを感じたのでした。
コバギボウシ(小葉擬宝珠)

歩く瞑想の途中では、所々でプラムビレッジの歌が自然と湧きあがってきて、ほぼ貸し切り状態につき、あたりを気にすることもなく、のびのびと Singing Meditation♪

お天気が違うと口ずさむ歌の選曲も変わるようです。
本日のセットリスト;

・Island of the Self わたしの島
・Please Call Me by My True Names 私を本当の名前で呼んでください
・And When I Rise
・I Hold the Earth and the Sky with Love in My Heart
・The River and The Sky
・Happiness is Here and Now 幸は今ここ
・Mealtime Meditation

PVの歌を一緒に歌いたい方、練習したい方、ぜひ杜のサンガに遊びにいらしてください♪ 大歓迎でお待ちしております。

美しさにとどまる

さて、合間に写真を撮ったりしながらも、気づけば2時間半経過。濡れた服もほどよく乾き、ちょうどお腹も空いてきました。しかし大地はたっぷりと水を含み、ゴム製のヨガマットなら水を通さなそうではありますが、外でお弁当を食べるか自問、、、(ちーん)、、、持参したナッツを少しいただいて、今日は終わりにしましょう~。

「ずっと傘をもっていたので、腕が少し疲れたなあ」

私は山登りをするので、たとえばレインウェア着用で雨の中を長い時間歩くということは全然平気なのですが、この日は暑すぎて、レインウェアを着ても着なくても濡れてしまうでしょう(雨と汗の違いだけ)。木々と一緒に雨に打たれて過ごしてみるのも楽しいんですけどね。ウフッ(>ω<)

皆さんとご一緒するときは、安全に配慮した天候判断をいたします。一方、ちょっとの雨で中止ともしませんので、ご自分の気分に合わせて、安心してご参加いただけるのではないでしょうか?

Joyful Harmony,
Yuki